2023年度スローガン
その先をつくる新常識~想いの連鎖で組織に変革を~
第62代理事長 新崎 亮太
[はじめに]
私は 2012 年に宮古青年会議所に入会しました。
きっかけは当時勤めていた会社の勧めで、右も左も分からないまま会館の扉をくぐった事を今でも鮮明に覚えています。
しかし入会から僅か半年余りでの退会。
早すぎる退会に当時の皆様にはご迷惑をお掛けしたと思います。
事業などにも参加せず、数回の定例会と先輩方に飲みに連れて行って頂いた事が記憶に残っています。
自ら退いた為、今後宮古青年会議所と関わることは無いと日々を過ごしている中、7 年後の 2019 年に当時の理事長にお誘いを頂き何度かお話をする中で私自身考え方が変わっていったように感じます。
当時と7年後の大きな違いは経営者になっていた事。
帰ってこいと力強く言って頂きましたが一度辞めた場所へ戻る覚悟、頭の整理ができず悩んでいました。
しかし、同年代の若者が島の為に頑張る姿を目の当たりにした時に、このままではいけないと感じ再入会を決意しました。
再び動き出した最初の事業は子供たちを対象とした事業で、朝から一生懸命子供たちや島の発展の為に活動し、流した汗はとても気持ちがよく清々しい気持ちで1日を終える事が出来たと同時に、「気付き」を得ることができました。
それは、百聞は一見にしかず、百見は一考にしかず、百考は一行にしかず、百行は一果にしかず。
聞いて見て考えて、悩まずに勇気を持って行動し、その行動が効果や成果を生むということわざにある「気付き」でした。
それから仲間の支えも強く副理事長、専務理事と経験させていただき、事業を通したくさんの感動を頂きました。
人生の中で分岐点は何度か訪れると思いますが、私が思う分岐点は過去を振り返った時にあの日、あの時、正にそう思えた時が分岐点だと考えます。
あの日、理事長の誘いがなければ、あの時、一生懸命に子供たちと携わる事がなければ、このように考えや行動が変わっていく様はJCの綱領にある「明るい豊かな社会を築き上げよう」その為に取らなくてはならない行動の始まりだったのかもしれません。
[会員ひとりひとりの存在意義]
私たちは何故宮古青年会議所に入会したのか?それぞれ理由は違えど、最終的に同じベクトルの元、運動、活動を共にして参ります。
振り返れば先輩方の数々の偉業があり、プロ野球オリックスブルーウェーブのキャンプ誘致運動、東京直行便、伊良部大橋架橋の実現など、その他にも数え切れない程の運動や活動にて宮古島の為に成果をあげられてきました。
しかし、そのどれもが宮古青年会議所発信だった事を私は入会してから知りました。
それと同時に、過去とはいえ価値のある素晴らしい現実が知られていないのは勿体ないと感じ、家族や友人に先輩方が創ってきた歴史を語るようになりました。
島民の皆様は我々の運動や活動については新聞等で拝見されているのかもしれませんが、恐らくたくさんの島民の皆様も私のように宮古青年会議所がどのような組織なのか分からない方も多々おられると思います。
その為、我々は今後、組織としての情報共有、発信力を強めていかなくてはなりません。
会員ひとりひとりが事業に参加するだけでなく、これまでの偉業や歴史、自らが所属する団体が誇り高き青年団体だという事を周りに話し、伝えていく事が会員としての大きな存在意義となります。
また、1 年を通じて本当の仲間を見つけてほしいです。
本気だからこそ意見がぶつかり本気だからこそ良き事業に繋がる。
綺麗事ではなく、身を削り切磋琢磨する会員達を誇りに感じ、常に同じ目線で物事を考え、共に 1 年間を歩んでいく次第でございます。
[私たちが創る新常識]
これまで諸先輩方が築いてこられた実績や伝統は宮古島にとって多大なる功績となりこれからも語り継がれます。
たくさんの苦悩があり、苦労があったと思います。
時には常識破りの行動を取り、周囲を驚かせ成功へ導いてきたとも思います。
この先に待つどんな困難も新しい常識を創り乗り越えていくと同時に、会員一丸となり、最大の武器である組織力を活かし全身全霊取り組んでまいります。
世の中はコロナ、世界情勢、円安による物価の上昇など、次から次へと追い打ちをかけてきます。
ですが、それらを理由に現状維持を掲げると組織は後退し会員の士気の低下につながります。
攻めて学んだ失敗が己を創り、攻めて学んだ成功が地域の未来を創ると信じ、私たちの新常識に光が当たる事を誓い、事業の成功を後世へ繋いでいく所存です。
[教育、アート、ソーシャルメディアの活用]
教育
我々宮古青年会議所はこれまで子どもたちにフォーカスを当てた事業を数多く開催しています。
社会問題である貧困問題に取り組み、他県の子どもたちとWEBを用いて食文化の交流、コロナ禍で修学旅行に行けなかった子供たちを対象に親子交流事業、チームや個人の能力を測る少年野球競技会、継続事業でありますJC杯少年野球大会など、常に私たちの事業には島の子どもたちが携わってくれています。
彼らや彼女たちが今後この島を離れる時が来ても宮古島に育ててもらった自信を胸に秘め、力強く旅立って欲しいと願っています。
2023 年度も引き続き少年野球競技会とJC杯少年野球大会の開催、そして新たにJCカップ宮古島予選大会を行います。
昨年、県大会にて惜しくも準優勝の宮古代表INDEPENDIENTE MIYAKOJIMAをはじめとする宮古島のサッカー少年少女達に全国の切符に挑戦して頂きたいと考えています。
アート
私たちの住む宮古島は「千年続く共生の島を、みんなで創ろう」をテーマのもとエコアイランド宮古島 2.0 を宣言しています。
海のサンゴや魚たち、美しい地下水、環境を汚さない為の自然からのエネルギーなど守らないといけない自然が沢山あります。
そして、守るだけではなく地域活性化や豊かなまちづくりの為に子供たちと共に、島にある物を活用したシンボルアートの作成をしようと考えています。
子供たちの思い出に残るだけではなく、観光の島宮古島のシンボルとなり、観光の目玉となるようなアート作品になるよう取り組んでまいります。
ソーシャルメディア
SNSやソーシャルメディア(YouTube や動画配信)などを見ない日はないという程身近に感じられます。
今年も例年同様SNSを駆使しながら情報発信や提供を行っていきますが、これまでになかった動画配信の活用を年間活動として取り組みたいと考えています。
総務広報委員会を中心とし、YouTube や Instagram、Facebook のショートムービーなども活用し組織の柔らかな部分も対外へ広報する必要があると感じています。
SNS の文字だけでは伝わらない動画という形で発信し、宮古青年会議所の更なるイメージ向上に尽力していきたいと考えています。
[SDGs事業]
SDGsが掲げるゴール7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」私たちの生活に欠かせない電気やガス、ガソリンなどのエネルギーは、日頃から当たり前のように使用されています。
ですが、世界に目を向けてみると電気のない生活をしている人が8億人もいると言われ、電気のない地域では薪や炭を燃やし料理をしていますが煙で汚れた空気を吸い健康を損なう事にもつながっています。
日本は世界第5位のエネルギー消費国でありながら、エネルギー自給率は 12.1%と先進国の中では極めて低い数字となっています。
日頃から節電を心がけ、エネルギーを上手に使う工夫をすることも私たちにできる事の一つと考え、地域を巻き込んだ節電事業を企画し「エネルギーをクリーンに」する事は出来なくても節電から得られる「エネルギーをみんなに」をテーマに掲げ、SDGsゴール 7 を推奨していきます。
[結びに・・]
これまで紡いできた歴史の中で、代々受け継がれてきた宮古青年会議所の理事長という名誉ある大役を任される1年を大変ありがたく喜びに変えると同時に、全会員の全ての責任の中心に私が存在する。
宮古島の発展の為に先頭に立ち、士気を上げ、鼓舞激励を怠らず一志団結し前進いたします。
各会員の家族の皆様の笑顔をはじめとし、宮古島の子どもたちを中心とした島民の笑顔が1つでも2つでも増える世の中になるよう、まずは私たち会員一同が笑顔で運動に邁進し、助け合い、想いの連鎖で組織に変革をもたらしていきましょう。