第60代理事長所信

第60代理事長所信

2021年度スローガン

STAY GOLD「やればできる!」は魔法の合言葉

第60代理事長 具志堅 貴昭

~STAY GOLD~

幾度の時代が流れても輝きは色褪せない…

 今の私たちがいるのは弛まぬ努力と知恵を振り絞り、新発想を描き、時には運でさえも味方につけた先人達がいることを知らなければならない。

 しかし、今に満足し既存の事業や前例をなぞらえ、平凡な生活を望むことは活力ある宮古島にとって最も大きな損失になることを戒めなくてはならない。

 我が地域が時代の変化に順応し、永遠に発展するためには青年世代が英知と情熱をもって絶えず新たな挑戦にのぞむ必要がある。

【はじめに】

 1949年、戦後廃墟の中「新日本の再建は我々青年の仕事である」という志を掲げた若き青年たちが集い、国の復興、再建は他の誰でもなく自分たちが担っていくのだという使命感に突き動かされJC運動が始まりました。

 その後、日本中にJC運動の灯りが燈り1962年宮古青年会議所は強い信念と抑えがたい情熱をもった青年たちにより誕生しました。時代は昭和、平成と経て令和という新時代が始まりグローバル化、デジタル化、情報化によって新たな新時代への展望が見える中、一方では少子高齢化に伴い様々な課題が加速的に進行するとともに、多種多様な価値観をもつ人々により構成され始めた世の中は、個の利益から全体の利益、経済的価値から社会的価値へと価値観の変化が進んでおり、この流れは止まらず今までの経験に頼るだけの行動がリスクになる時代が目の前まで来ています。
 
 近年、宮古島では航空路線やクルーズ船寄港の増加により観光客数が増加の一途を辿り、一昨年の入域観光客数は114万人を突破、5年連続で最多を更新し、また移住者数も増え社会人口増となっていました。しかし、昨年度、突如として現れた新型コロナウイルスにより状況は一変し、入域観光客数も大幅にダウンしました。戦後最大の国難に対し、生活基盤や習慣までも変化せざるおえない中、市民の不安は増すばかりです。

 我々はいつの時代も明るい豊かな社会の創造を目指し、まちづくりのリーダーとして日々運動を展開してきたが、昨今では「青年会議所しかない」時代から「青年会議所もある」時代と言われ数年が経ちます。青年会議所の存在意義とはなにか。どうあるべきなのか。60周年を迎えた今だからこそ「青年会議所にしかできないこと」をしっかりと明示しこの地域における存在意義を改めて発信する必要があるのです。

 また未だ見ぬ未来へ想いを繋ぐためにも、これまでの運動の歴史を振り返り、時代が変化しても変えてはならないこと、時代とともに変化させなければならいことを青年経済人らしい客観的な視点と柔軟な感性で熟慮し、この組織の潜在能力を開花させる一年にする必要があります。

 常に新たな挑戦をし、社会を牽引し続ける行動こそが地域の輝かしい未来への架け橋となることを確信しています。この地域に燦然と輝く団体は我々宮古青年会議所なのです。

【宮古の未来を守るため】

 現代の社会環境の変化による子どもの貧困をめぐる課題は、まちの未来、国の未来に関わる問題であり、地域・行政・他団体と社会全体で取り組むべき課題です。しっかりと現状を見つめなおし、一人でも多くの子どもたちが活き活きと過ごせるよう、解決に導いていく努力を怠ってはなりません。
 
 近年の教育環境では、情報通信技術の発展や普及によりタブレット端末を用たり、電子黒板の使用等、便利になった反面、体験活動の減少が進んでいます。

 そして、子どもたちが様々な課題や困難に挑み、自分の限界を体験する機会が無くなることにより、子供たちの豊かな人間性の形成に支障をきたすことが懸念されています。無数にある選択肢から自分の意志で進むべき道を決断し、自身の発想力と行動力で課題を解決していく「生き抜く力」をもつことが求められています。

 しかしながらインターネットで得た知識や情報が先走り、行動が伴わない子どもが増加しています。それは例えば地域の子ども会やスポーツクラブへの参加減少などに現れており、子どもが地域との関わりをもつ機会の減少にもつながっています。

 我々が地域の大人として学校・家庭と力を合わせ、子どもたちの徳育に関わり、子どもたちが様々な経験のなかで仲間と共に挑戦することで、他者との関わりや思いやりの心を醸成し、自尊心や自己肯定感をもつことができる機会を創造してまいります。

【信頼で繋がる組織運営】

 強い組織運営を確立していくためには、我々は常に組織として進むべき方向に個々の意識を高め、その一体感を醸成していく必要があります。その根幹はお互いの信頼関係です。

 これまで先輩諸兄が築いてこられた歴史ある伝統を今一度再確認し、その歴史を知識として習得することで、我々青年会議所のこれからの運動に一体感と未来に繋ぐ力強い組織運営が可能になると考えます。会員減少や在籍年数の浅い会員が多くなってきている現状において、今一度ルールの順守を徹底し、起こりうる問題・課題に対し正確な判断をしていく力を身に付けることも必要となります。我々が常にこれからも強い組織であり続けるためには、このまちのことを考え、関係諸団体との交流を図りながら同志との絆を確固たるものとし、力強い組織を未来へつなげていきます。

【地域に伝える広報戦略】

 日々、テクノロジーの進化により情報は目まぐるしく飛び交い、その気があっても無くても、良くも悪くも情報を目にする時代となってきました。しかし、青年会議所の運動や存在すら知らない地域の方もまだまだ多数存在します。地域貢献、社会貢献に自信を持って取り組んでいる我々だからこそ、もっと発信しても良いのでは無いでしょうか。むしろ、もっと発信すべきだと思います。これまで以上にSNSやマスメディアをカウンターパートに地域に向けて、常に途切れることのないよう月次もしくは週次にて情報を発信していきます。

【SDGs推進と実行】

 我々が事業を行う上で重要なのは、ターゲットはもちろんのこと、何のために行うのか、その目的を見失わないことです。 たとえ、多額の予算を投資し準備に時間を費やしたとしても、当初の目的にそぐわなければ事業を行う意味は薄れてしまうのです。地域を良くするため、明るい豊かな社会の実現に我々はどんな目的を掲げて事業を作らなければならないのでしょうか。
 
 2015年9月の国連サミットで、「SDGs」が採択されました。SDGsは、持続可能な世界を実現し、誰一人として取り残さない社会を実現するための国際目標であり、17の大きな目標と169の小項目で構成されています。

我々の行う事業がSDGsのどの項目に当てはまるのかを意識し、またどの項目が必要とされているか見定めることで、事業の目的が明確になり、より地域貢献を意識した事業構築を行ってまいります。

【地域の願う医療と安全保障】

私たちは普段、何気ない日常の中で何不自由のない生活を送ることが出来ています。  しかし、思いもよらず不慮の事故や、病気、災害、そして疫病も然り、いざという時に高度医療を受ける体制が整っておりません。例えば一刻を争う場面や、心臓疾患等による大手術は、沖縄本島へ緊急搬送もしくは、自ら飛行機に乗り通院を行わなければならず、患者本人はもとより、その家族や付き添い人には多大な負担が強いられています。

これは離島ならではのハンディを背負って生活している訳ですが、近年日本では、深刻な少子高齢化社会に歯止めが掛からず、ここ宮古島でも高齢化問題を抱えており、最大の課題に直面しています。私が考える地域安全保障事業とは、誰もが当事者になる可能性がある医療問題です。人口こそ約5万人弱の地域ではございますが、年間入域観光客数110万人を突破するなど、更に観光客数を伸ばしていけるポテンシャルを秘めています。人が増えればそれなりにリスクも増えるということです。また疫病の蔓延といった不測の事態にも耐えきれる医療を備えることは島民の願いなのではないでしょうか。

この島で安らげる医療体制を整え安心して暮らせる地域にしていきたいと考えています。
命に関わる問題と捉え高齢者や弱者にも、しっかりと手を差しのべ、明確なビジョンを掲げ解決できる事業を展開してまいります。

【下地島空港の利活用と夢計画】

下地島空港は3,000m×60mの滑走路を持ち、日本国内でのパイロット養成の需要に応えるための訓練飛行場として開設されましたが、2019年3月30日に新ターミナルが開業、定期便が就航し民営化されました。また「宇宙港」としての機能を付加し、一般向けに宇宙旅行を提供する「下地島宇宙港事業」を実施計画する、アジアで 唯一無二の地方空港であります。

現在、情報技術が進み、経済は更にグローバル化し国際的な競争が厳しくなる中、地域はどう生き残るかを自ら考えなければなりません。私は、この愛すべき宮古を、次代を担う人々へ明るく豊かで、将来に向けて夢が持てるまちとして引き継いでいけるように尽力したいと考えています。

 その為にはどんなまちづくりを目指すべきだろうか。私が目指す宮古のまちは「夢溢れるまち」です。それは、人の原動力は夢であると考えるからであり、それ無しには人々は未来のビジョンを描き、発展していくことはないと考えるからです。

 この下地島空港はそんな夢を叶える空港として高いポテンシャルを秘めています。海を見て育った子供たちが、山岳地域へ直通で行き山を体験する。また地球を飛び出して宇宙を夢見る!そんな今まで想像も出来なかった世界が現実味を帯びています。地域や行政と連携を図り、下地島空港から繋がる夢溢れるビジョンを掲げてまいります。

【60周年の歩み止めどなく】

一般社団法人宮古青年会議所は創立60周年を迎えます。1962年に全国で482番目の青年会議所として設立され以来、長きに渡り、先輩諸兄の揺るぎない信念と弛まない努力によって、現在の宮古青年会議所は存在しています。私たちが今こうして運動を展開できるのは、先輩諸兄が時代に即した地域から必要とされる運動を展開し、組織の信用を得るとともに、行政や関係諸団体をはじめ、市民の皆様に期待される組織へと成長を遂げ現在に至っているからであります。今日まで宮古青年会議所の歴史と伝統の礎を受け継いでこられた先輩諸兄に、感謝と敬意を表するとともに、次世代へと継承していけるよう、その責任の重さを認識し、時代に合致した新たな10年を築く契機となる60周年記念事業を行ってまいります。

【結びに…】

宮古諸島は三角の形をした宮古島を中心にその周りに大小7つの島が点在し風土も様々です。(宮古島・池間島・伊良部島・下地島・来間島・大神島・多良間島・水納島)

 近年は3つの大橋が開通し、それぞれ行き来できるようになりましたが、それ以前は市町村もまばらで割拠しており、歴史・文化・民俗が複雑に絡み合って来ました。それゆえ旧市町村別での独特な風習にもなっている一方でそれぞれ土地の個性を活かした唯一無二の魅力を有しており、それぞれの違いや個性こそが宮古島の最大の魅力です。

 振り返ってみるとここに住まう我々島民は「ゆいまーる精神」で暮らし続けてきました。共に助け合い、他人の心の痛みを感じ、他人の悲しみに涙することのできる心の美しさを、私はとても誇りに思います。
 
 しかし、他人と同じであれば幸せであるという原理から行動してきた故に、充実感の少ない生活に追われてきた気がします。

 いつしか、本来、島民の誰にでもある『察しの美学』を、我々は日々の忙しさや騒がしさの中で、もしかしたら忘れかけているのでは無いかという感じがします。

 我々の心の充実感は自分自身で割りださなければならないのである。

 それらを踏まえた上で、私はそのことに気づいて欲しいと思い、一言で説明する言葉として『Web上のMapだけを頼りにせず、その地に立ってみよう』と申し上げたい。これは島内のみならず、島外、県外、海外と、自ら機会をつくり、その地の空気を吸って何かを 感じて欲しいと願っています。

 そして、前例や形にとらわれない思い切った発想を、この宮古島で開花させて欲しいと期待しています。

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